8月9日に執り行われた長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が、原爆犠牲者を悼み、世界の恒久平和を願う厳粛な式典として開催されたことに、敬意を表します。

しかしながら、今回、駐日台湾代表である李逸洋代表を招待せず、他国の代表と同等に扱わなかったことについて、私たちは強い遺憾の意を表し、ここに抗議いたします。

1945年8月9日、長崎に原爆が投下された当時、台湾人も日本国民でした。この原爆によって少なくとも18人の台湾人も犠牲となりました。また、太平洋戦争では、多くの台湾人が日本軍の軍人・軍属等として戦争に動員され、尊い命を失いました。長崎の平和を語る上で、こうした台湾人犠牲者の歴史を忘れてはなりません。

戦後の台湾は、長い権威主義体制を経て民主化を実現し、現在は自由、民主主義、人権、法の支配を共有する社会として発展しています。一方、中国による軍事的威圧と併合の脅威にも直面しています。

台湾を国家として承認するか否かは各国の外交政策の問題ですが、それを理由として、平和を願う式典で台湾代表を他国代表と異なる扱いにすることは正当化されるものではありません。

今回の対応は、中国政府への過度な配慮、いわゆる「中国への忖度」によるものではないかとの疑念を抱かざるを得ません。

平和とは、特定の国家の政治的圧力に配慮することではありません。台湾を含む東アジアの人々が、武力による威圧を受けることなく、自由と民主主義のもとで平和に暮らせる環境を築くことこそ、長崎が世界に発信すべき平和の理念であると考えます。

私たちは、長崎市が今回の対応を真摯に検証し、今後の平和記念式典において、台湾代表を政治的事情によって排除・軽視することなく、他の代表と同様に敬意をもって扱うことを強く求めます。

長崎市への敬意と、今後の改善への期待を込め、今回の対応に対して厳重に抗議いたします。

2026年8月9日

在日台湾同郷会

会長 王 紹英


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